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パラレルトラパス(ヤンデレ風味?)第5話

それは突然だった。
私が連れ去られてから2週間、毎日、朝夜明けと共に起き出して、何か変化がないかと見て回り、いつの間にか用意されている朝食を食べ、簡単に片付けや洗濯をし、誰か通りかからないかと庭で待つ。
お昼頃に一度家に入ると、またまた昼食の準備がされていて、それを食べ、干してあった洗濯物を取り入れて、夜までまた、庭に座り込む。
夕食を食べ、入浴を済ませ、手帳に今日も何もなかったと、悲しいことを書き込み、ベットにもぐりこみ、不安と悲しみを抱え、眠りに付く。
それが、この2週間だった。

この2週間でさらに不思議だと思うことが増えた。
・・・なんで、この犯人は私の好きな食べ物を知っているんだろう?
だって、この2週間、何一つとして私が苦手なものが出てこなかった。それどころか、どれもこれも、私好みの味付けで、今まで食べていたものよりずっと豪華だった。
・・・私をさらってきたくせに、一度も姿を見せないのも不思議。
けして私を傷つけるようなことは、なかった。
普通の誘拐事件でこんなに優遇されてることってないよね?
このことから、私はもしかしたら私の知っている人が犯人なのだろうか?と考え始めていた。
だとしたら、誰が・・・。
私の中で、一瞬ある人物の姿が浮かんだ。
でも、まさか・・・。
だって、あいつはいつも私に意地悪ばっかり言って来て、いつだってからかって私で遊んでいたんだから、それに、クレイ王子の親友で、代々続く宮廷魔術師の家の人で、彼自身、その魔力は国で1,2を争うくらい高い。
でも、その性格の所為か、彼の身分は第3席にとどまっていた。(まあ、年を考えればそれでも十分すごいことなんだけど)
そんな彼が、国にとって大事なこの結婚に、こんな茶々を入れるのはおかしいし、こんな優遇するような誘拐事件を起こすなんて、考えられない。
じゃあ誰が?結局その繰り返しだった。
そんな夜だった。
誰もいないはずの家、その中の私の部屋の前で、人の気配がしたと思ったら、ギッとかすかなどあをあけるおとがしたのだった。
暗い部屋の中、入ってきた人なんてみえやしない。
「・・・だれ?もしかして、私をさらってきた人?」
「・・・・・・・・パステル」
聞き覚えのある声。
まさか、うそ!!嘘だよね?なんであなたがここにいるの?
近づいてきた人物が、ちょうど差し込まれた月明かりの近くまで来た。
「・・・・・・・トラップ。なんで・・・」
すらりとした長身で、目にも鮮やかな赤い髪が、彼がトラップだと告げていた。
「パステル、パステル、パステル。やっとだ。やっとおめえを手に入れた。もう大丈夫だ。誰も邪魔なんかさせねえ。ここで二人だけで暮らすんだ。おれのもんだ。誰にもさわらせねえ!!」
彼はそういって、ベットの上で呆然とする私を抱きしめたのだ。
「ちょ、、トラップ!!なんで?」
私の質問は彼の唇によってふさがれてしまった。
・・・今、私、トラップとキスしてる?なんで?どうして?
「パステル・・・。」
私をいとおしそうに見つめる彼の目には、ある種の熱と、暗い輝きが浮かんでいた。
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こちらは、フォーチュンクエストの非公式ファンサイトです。

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