FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

好き、嫌い

「・・・・・・あーあ・・・。暇だ。」
そよそよと心地いい風を浴び、ごろりところがった川原で、でてくるのはそんな言葉ばかり。
いつもなら、パステルの部屋に乱入して、ブーブー文句を言うあいつをからかいながら、あいつのベットを占領してやるんだが、パステルは今日は朝から、夕方までバイト。
家にいるのはうるさいチビエルフと、シロ。そして、キットンだけ。この面子でのんびり昼寝なんざできるわけもなく、家を出たのはいいが、町をぶらつけば、うるさい女達がまとわりついてくる。(まあ、これに関しては、自分がひきおこしたことともいえなくはねえが)
そいつらの相手をするのも面倒で、俺は一人、川原で昼寝でもしようとここにきたんだが・・・。

目を閉じれば浮かんでくるのはいつだってあいつで、でも、その笑顔を向けられるのは俺だけじゃなくて、かといって、今の関係を自分から壊す勇気もなく、いい加減、俺の気持ちに気がつけよ!!なんて、なんとも理不尽ないらだちまでおぼえてくる。
・・・・・・そんな想いを抱えて、もうどれだけたっただろうか・・・。

思わずこみ上げてくるため息を、深呼吸に変えると、鼻をくすぐるかすかな匂い。
ちらりと、顔をむけるとそこには、淡い黄色い花が咲いていた。
・・・・・・なんか、あいつみてえだな。
そう、この花はまるでパステルのよう。マリーナは薔薇や蘭のような華やかな、サラは百合のような凛とした高貴な感じ、リタは向日葵のような、そしてパステルは薔薇のような派手さではなく、素朴でほんわかとして、けれど、どんな環境でも負けない強さを持った、こんな野に咲く花があいつのイメージだ。
思わず、一本、つんでしまう。
くるくると意味もなく回しながら、ふと、ガキのころみた光景が思い出された。
「・・・・・・そういやー、ガキのころ。女達が花びらちぎって、なんかやってたなー」

小さい子供らしい占い。花びらを一枚ずつちぎり、「好き・嫌い」って、最後の一枚で結果がでる。
あんなの、奇数だったら好きで、偶数なら嫌い?まったく、ばかばかしいものだよなー。
でも、あのころは、そんなささいなことに一喜一憂してたっけ。
本当にくだらねえ!!
・・・くだらねえ、けど・・・。

「・・・好き・嫌い・好き・嫌い・・・・。」
気がつくと、俺は持っていた花の花びらを丁寧に一枚ずつむしっていた。

「・・・・・・好き・嫌い・・・好き・・・」
最後の一枚・・・。
こんなのは迷信だ、何の根拠もねえ!!単なるガキの遊びだ!!
わかっちゃいるけど・・・。
思わず、もう一本手に取り、また、一枚ずつむしっていく。

どれだけ時間が過ぎたのだろう。
気がついたころには、俺の周りには何本もの花の残骸が・・・。
手に届く所の花はすでに見る影もなくなっていた。
「・・・好き・嫌い・好き・・・・嫌い!!みろ!!ほら!!」
思わずガッツポーズをとり、我に返ると、なんとも情けない気分になる。
ってか、おれ、なにやってんだ?

そんな時だった。
「あれー?トラップ、こんなところでなにやってるの?」
聞こえてきたのはパステルの声。
やべえ、こんなのみられたら恥ずかしすぎる!!
「何って、昼寝だよ。おめえこそ、こんなとこでなにやってんだ?また、迷子かよ?」
まるで、何もなかったかのように立ち上がり、無残に荒らされてしまった場所から、パステルのいる場所に移動する。
「な!!迷子なんかじゃないわよ!!思ってたよりバイトが早く終わったから、ちょっと散歩でもして帰ろうって思っただけよ!!」
「ふーん。まあ、そういうことにしてやんよ。あー、腹減った。今日の晩飯はなんだ?」
「もう!!本当なんだから!!今日はノルの当番だし、シチューじゃない?」
「ああ、ノルの故郷のやつな。あれもうまいんだけど、今日はなんかがっつりくいてー気分なんだよなー。そうだ!!おめえ、あれ作れよ!!前に作ったにんにくの効いたパスタ!!本当は肉がくいてーけど、給料日前だし、あれでいいや!!な?」
「あれでいいって何よ!!・・・まあ、あれなら材料は家にあるし、すぐに作れるけど。」
「んじゃ、決まりだな。ほれ、かえろうぜ」
「もう、しょうがないわね!!あ、ちょっとまって!!可愛い花!!少し摘んで家にかざろう!!」
そういって、パステルが俺がさっきまで散々みていた花だった。
「ふふふ、可愛い!!これ、なんて花なんだろう?帰ったら、キットンにきいてみよう!!」
そういって、小さな花束になるくらい、黄色い花を摘むと、俺の横を歩き出した。
「そういえばさー、子供のときに、こんな占いしたっけ?一枚ずつ花びらを取って、好き・嫌い・大好きってww」
それは、さっきまで俺が夢中になってやっていたこと。思わず、さっきの光景をみられていたのか?とドキドキしたが、どうやら違うらしい。
けど、
「それじゃあ、嫌いと好きのバランスがおかしくねえか?」
「いいんだってww誰だって、できるだけマイナスな結果はうれしくないでしょ?子供のあそびだもん。それでいいの!!」
「そんなもんかねー。」

いつの間にか伸びていた夕日の影が、俺たちの前に長く伸びていた。

好き・嫌い・大好き・・・。その結果は?
いつか、おめえも俺を想って花びらをめくってくれたらいいのに・・・。
スポンサーサイト

コメント

Secret

FC2カウンター
プロフィール

まんまるり

Author:まんまるり
こちらは、フォーチュンクエストの非公式ファンサイトです。

最新記事
カテゴリ
最新トラックバック
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。