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「きゃー!!やめて!!ねえ!!やめてよー!!」
「うるせー!!だまってろ!!」
「パステル!!だまっててくれ!!コレは俺たちの問題なんだ!!」

目の前で繰り広げられるのは、いつものおふざけではない、拳と拳のぶつかり合い。
殴っては、殴られ、殴っては、殴られ、二人の身体や顔は殴られたあざや、出血で、痛々しくて見ていられない。
・・・・・・なんでこんなことになってるのー?!


きっかけは、たぶんだけど昨日とどいたクレイ宛のいつもの荷物。
中にはいつものように、服や下着、消耗品や、クレイのお母様手作りのクッキーが入っていた。
私たちはそれを、美味しく頂戴していたんだけど、その中に手紙もあったんだ。
私たちの傍で、クッキーをつまみながら、その手紙を読んでいたクレイだったけど、だんだん顔色がわるくなっていって、トラップが
「なんかあったのか?」ってきいたんだけど、なにもない、いつものように俺の様子を覗うないようなだけだよと無理やりな笑顔で笑うと、荷物を片付けてくると部屋に戻ってしまったんだ。
みんなで何かあったのかなあ?なんて心配していたんだけど、何を聞いても、大丈夫、何もないとしかいってもらえなかった。
心配だったけど、キットンやトラップが、いくら俺たちでもいいにくいこともあるだろうし、何かあればいってくるからほっておいた方がいいって言うから・・・。

それから、結局クレイは朝になるまで部屋から出てくることは無くて、そのままバイトにでかけてしまったんだ。
そして、晩御飯の時間になっても帰ってこなくて、心配していたんだけど、トラップがふらりと出て行ったので、キットンに「彼に任せましょう」というので、私はルーミィをお風呂に入れて寝かしつけた。
キットンやノルも気になるのかして、いつもならさっさと自分たちの部屋に帰るのに、今もこうしてリビングで温かい紅茶を飲みながらまってたんだけど、表でものすごい音が聞こえてきたんだ。
慌てて飛び出したら、トラップとクレイがつかみ合いの殴り合いをしていたというわけなんだけど・・・。

ノルとキットンに手伝ってもらいながら、何とか二人を引き離すも、すでに二人はボロボロ・・・。
一体何があったって言うの?
トラップは悔しそうな目で、クレイをぎろりとにらむと、「ふん」といって歩き出してしまった。
「トラップ!!」
「・・・パステル、トラップをお願いします。私たちはクレイを・・・」
「うん、わかった!!」
私は、傷だらけのクレイを二人に任せ、トラップの元に走っていった。

「トラップー!!どこー?」
いくらすぐに追いかけたとはいえ、あの足の速いトラップのこと、すぐにその姿は見えなくなっていた。
街灯もない、ポカタンも無い暗闇を月の灯りだけを頼りに追いかけていくと、彼は、そう遠くない木の根元にいた。
「・・・・・・トラップ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
トラップは、身体を木に預け、ぼんやりと月を眺めている。でも、その目は綺麗な月を見ているのではなく、悲しい目でただただ、空をみているだけのようだった。
私は、そのすぐ隣に座り、そっと投げ出された手の上に、自分の手を重ねた。
「・・・トラップ、なにがあったの?」
「・・・・・・・・・・・・」けれど、彼からは何の返事も無くて、ただただ時間だけが流れていった。
私には、そんな悲しい目をするトラップに、無理に聞くことはできない。
できることはそばにいることだけ・・・なのかな?
しばらくして、トラップは口を開いた。
「・・・・・・クレイは本当に馬鹿だ。」
「・・・・・・うん」
「あいつがおかしくなったのは、あの手紙だ。それも、いつものお袋さんからじゃねえ、ジジイから来たのが同封されてやがったんだよ。」
ジジイって、あの厳しいおじい様・・・。
「・・・・・・手紙に、サラとの婚約も無くなり、手に入るはずの後ろ盾も無くなって、家を出て何年にもなるのにファイターとしてのレベルもあがらねえ。俺達パーティのことは、仕方が無く認めてはいるが、リーダーとしてそんなものでいいのか、クレイがそんなだからいずれ俺達パーティに迷惑をかける。特に、俺はブーツ一家を継ぐ為にクレイと同じように修行として冒険者になっているのに、俺が口に出さなくとも、俺の修行の妨げになっている、いっそ、冒険者を辞め、騎士としてそこで修行をしろー!!みてえなことが書かれてたよ・・・」
なにそれ?私たちに迷惑をかける?修行の妨げ?そんなことあるわけ無いじゃない!!クレイは、いつだって、一番前で私たちを守って、危ない目にも何度もあったけど、それをみんなで乗り越えてきたじゃない!!
「・・・・・・何も解っちゃいねえ、じじいがなにいってやがんだー!!っておもったさ。でもな、あいつが、ジジイノたわごとに揺らいでやがんだよ・・・。なんなんだよ、今まで俺たちが一緒にいた、感じてきたものが答えなんじゃねえのかよ!!そうおもったら、むかついてよー・・・。」
「・・・・・・うん」
「あんまりにへこんでやがるから、てめーは今まで何見てやがった!!って怒鳴りつけてやったんだよ。でもウジウジしやがって、言ってもわかんねえなら、身体でわからすしかねえよな・・・」
「・・・・・・うん」
そうだったんだ・・・。トラップは悔しかったんだろうな。今までにも何度か、クレイの心が俺そううになったことがある。そのたびに、トラップは「自信を持て!!」って彼なりに励ましてきた。その気持ちをクレイは受け取って、最近ではそんなこともなくなってきていたから、余計に悔しいんだ・・・。
私は重ねていた手をぎゅっと握った。
「・・・ちゃんと、私たちの気持ち、クレイに届くよ。届くまで、何度だって伝えよう。ね?」
「・・・・・・・・・・・ああ」

それからしばらく、二人でぼんやりと月を眺めて、さすがに、湯上りでパジャマのまま飛び出してきたから、寒くなってきたから、家に戻った。
家に戻ると、クレイの姿は無くて、キットンとノルがまっていてくれた。
「クレイはもう、部屋で休んでいます。怪我も大丈夫です。トラップも治療をしましょう。」
「・・・ああ」
キットンがトラップの治療を始めたので、私は温かいミルクを入れてきた。
テーブルに置くと、ノルが
「クレイなら大丈夫。きっと解ってくれた。明日も笑っておはようって言おう。いつもどおりが一番だ」
と、私が不安に思っていたことが解ったのか、穏やかな目でそういってくれた。


翌日、私が朝食の準備をしていると、珍しくトラップがおきてきた。
続いて、キットンやノル、ルーミィたち。
食卓に焼きたてのパンと、サラダ、スープをのせていると、クレイがなんとも気まずそうに入ってきた。
トラップと同じで、痛々しい傷。
「・・・・・・おはよう」
「おはよう!!クレイ。」
「おはよーだお!!くりぇー?どうしたんら?痛いか?」
「おはようございます」
「ほらほら、座って!!スープが冷めちゃう前にたべよう?」
「わーい!!ルーミィ、おなかぺこぺこだお!!」
みんなを促すと、それぞれ席につく。
そのとき、クレイはトラップの席の横に立つと
「・・・トラップ、悪い」
「ああ?んで?わあったんだな?」
「・・・・・・ああ。」
「んじゃいい。ほれ、飯だ、飯だ!!パステル、コーヒーもいれてくれ」
「はーい。」
「・・・・・・トラップ、ありがとう」
「ん」
すまなそうに頭を下げるクレイに、トラップはにやっと満足そうに笑うと、拳をクレイに突き出した。
クレイはトラップが言いたい事がわかったのか、苦笑すると、その拳に自分の拳をぶつけると、自分の席に座った。
どうやら、クレイの中で答えが出たみたい。よかった。


食事を終え、それぞれがバイトだなんだで席をたつ、私は食べ終わった食器を片付けようと、シンクで洗物をしていると、キットンが使っていた食器を持ってきた
「よかったですねー。どうやら一件落着です。」
「うん、よかったね。でも、あんな喧嘩なんてもういやだよ」
そう、いつも仲がいい二人があんな怪我をするほどの喧嘩なんてみたくない。
「いえいえ、あれがよかったんですよ。パステルには解らないかもしれませんが、男には拳で語るというものがあるんです。言葉以上に想いを伝えるものが、ね。」
「ふーん。わからないや。」
「おーい、パステル、バイトいっってくるー。昼はいいから」
「俺もいらねー。んじゃ、いってくらー」
そういって、クレイとトラップは肩を並べてでていった。
夕べあんな事があったのに、いつもとまったく変わらない光景。
コレが男の子の友情ってやつなのかな?ちょっとうらやましい。

でも
「はーい!!いってらっしゃーい!!」

いつもと同じ、いつもの朝、これってすごく幸せだよねww
クレイはその後、おじい様に手紙で自分の気持ちとこれからをどう考えてるかを手紙に書いて送ったらしい。
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