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パラレルトラパス(ヤンデレ風味?)第3話

まず私が向かったのは、さっきの寝室らしき大きな部屋。
そっとドアを開けるも、もちろん人気なんかない。
「お、おじゃましまーす・・・」
うーん、さっきもおもったけど、ベットしかないってなんかへんな感じ。
きょろきょろと見回してみても、大きなベットだけが目に入る。
「ん?」
ベットの方に足を運び、ふと振り返ったときに、この恐ろしく何もない部屋に似合わないものが、目に入った。
「・・・これ、お城に植わっていたアリアの花だよね?」
クローゼットの横が少しへこんでいて、棚のようになっていた。
その棚の上に、硝子ケースに入れられた1輪の花が飾られていたのだ。
そっと近づいてみると、かすかに魔力を感じる。
たぶん枯れない様にしてあるのだろう。
「・・・特別な花なのかな?」
私は、そのままクローゼットを開けてみると、男性の服が数着と、私では手に入らない高そうな女性用の服がでてきた。
「・・・・・・ここには二人が住んでいるの?」
他にも見てみると、靴やアクセサリーなど、女性のものばっかり、ただ、それは未使用だろうと思えるものばかりだった。
どれだけそこを探してみても、他にこのお屋敷の人につながるものはなかった。
・・・他の場所もみてみよう。
そう思って、部屋を出た瞬間だった。
「かたん」
階下で小さな音が聞こえた。
誰かいる?!
私は急いで階段を下りたけれど、音がしたのはその一回だけで、家の中はシーンとしている。
「誰か!!誰かいませんか?」
大きな声で呼んでみるも返事はもちろんない。
ダイニングのドアを開けると、さっきまではなかった朝食らしきものが、湯気を立てておいてあった。
「え?さっきまではなかったよね?それに・・・」
置かれていたのは、クロワッサンにサラダ、スープにかりっと焼いたベーコンにオムレツ、コーヒー。
サラダは冷たく、スープとコーヒーは温かかった。
やっぱり誰かいるんだ!!
ダイニングを飛び出し、キッチンやお風呂、トイレを確認しても、どこにも人の気配はない。
一体全体、どうなってるの??
ダイニングに戻ってみると、さっきは気が付かなかったけれど、コーヒーのカップの下にメモが挟まれていた。
そこには、少しくせのある字で
『食え』
とだけあった。
美味しそうなご飯。思わずおなかがグーッと鳴る。
けれど、摩訶不思議なこの状態で、誰がどんな意味で用意したかもわからないものを食べるなんて、やっぱり怖いよね?
・・・・・・けど、私の好きなものが揃っている上、これからどうなるかわからない今、おなかが空いて動けないなんて状況は避けるべきでもあるし・・・。
「毒・・・なんて入ってないよね?」
私を殺すつもりなら、いくらでも時間はあった。ってことは、殺すつもりはないってこと?
違和感があればすぐに吐き出すつもりで、少しだけスープを口にする。
「・・・おいしい」
気がついた時には、私は全てを完食していた。
・・・こんな時に私って奴は・・・。

とりあえず、食べ終わった食器をキッチンで洗い、再びなにかないか家の中を探索することにした。
ヒントになるものはほとんどなかったけれど、気が付いた事は
・食器はすべてペアでそろえられていて、使った形跡がないこと。
キッチンやトイレ、お風呂にあるものも使用した形跡がない。
・家具は全てシンプルで、けれどどこか高級感があること。
・庭には小さな花壇があり、アリアの花だけが植えられている事。
・入れない部屋にはなにか魔術がかかっていること。

私は最初にいた部屋のベットに座り、とりあえず状況を整理してみた。
まず、夕べのことを思い出してみる。
食事会を終え、自室に戻り、パジャマに着替えて寝たのが、たぶん日付が変わる頃。
それから、夢かと思ったけれど誰かがいる気配がして、身体が動かなくなって、目を覚ましたらここにいた。
私は女王の専属のメイドだから、あてがわれている部屋は、奥まった女王の自室からそんなに離れていない。
それは、警備が厳しい場所でもある。
増してや、お城の中、不審な人物は入ってこられないし、見回りの兵士がいる手前、簡単に連れ出せないだろう。ってことは、何か魔術でつれてこられた?
でも、城の中では、認められた人間以外、魔術は使えない。
使用を許可された人間以外は魔術を発動できないのだ。
だとしたら、警備の厳しい王城から、私を魔術を使って連れ出したのは、王宮魔術師ということ?
でも、だとしたら何で私?
隣国との同盟に反対の人ってこと?
アンダーソン国はあの国王一家を見ればわかるように争いを好まない。
だからか、魔術も攻撃魔術よりも守備魔法にたけているし、国民もそうだ。
逆に攻撃魔法が特化したのが、私が嫁ぐはずの隣国だった。
昔はその攻撃力で、領土を拡大してきたが、前国王の代から、自らは戦争を起こさなくなった。
ただし、自国に牙を向けたものには、そのことを心のそこから後悔するほどの報復を行なってきたのだった。
いくら、アンダーソン国が争いを望まなくても、他国にとって、豊で、防衛力のあるこの国を手に入れることは、魅力のあることだ。
今のところ、国全土を巻き込むような戦争はないけれど、小さな諍いはちょくちょくあった。
隣国との同盟は、十分にそんな国への抑止力になるだろう。
けれど、今現状、自国の力だけでも間に合っているので、そんな以前戦争を率先して行なっていた国との同盟に反対する人がいることもたしかだった。
王様達がどれだけ悩んで決めたかもしらないくせに・・・。
実は、ここ数年、他国からの妖しい動きが、目立ち始めていた。
確かに自国の防衛力で表立っての戦争は回避できていたけれど、それがいつまでも続くと、絶対安心なんていえない。国民を傷つけることなんてあのお優しい国王は、絶対できないこと。
なら、どうしたら?
たくさん考えた末に、隣国との同盟を思いついたのだった。
今回のパーティもそれに連なるものだった。

そう、この同盟は国民を守るためのもの。
それがたまたま、私という人間を王子が気に入ってくれて、こういう形になってしまったけれど、国王様の気持ちを考えると、なにがなんでも成功させたいものだった。

そうだ!!こんなところでのんびりしている暇はないんだ!!私は早くお城に戻らないと!!
もう一度、どこか脱出できるところはないか、私は探す事にしたのだった。
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